京都の野外彫刻              ~フィールドワークⅡ~

 今回のフィールドワークⅡでは,富樫実氏の作品を訪ねた。富樫実氏の野外彫刻は京都市内に何点かあるが,その中でも代表作といってもよい3作品を巡ってみた。富樫実氏もまた京都と深い関係がある作家である。

フィールドワーク⑦

「鴨川ピレー」 富樫 実 作

 

 京阪三条改札口北側に設置されている作品で,地下一階から三本の巨大な波上の柱が突き出ている。この作品は,富樫実の京都三大モニュメントの一つである。当初一本の柱が地上に突き抜ける予定だったようだ。東海道の終着地としてのゲートのイメージがある。見る方向がから二本に見えたり,三本に見えたりする。改札口から見ると,まさに天を支えるピーレ(柱)に見える。また,地上から差し込む光の変化が磨かれた石の面から反射して面白い。

 京都鴨川ライオンズクラブ創立20周年記念事業として設置された。

作品名は「鴨川ピレー」とされているが,富樫実「空にかける階段」シリーズの代表作品の一つと言える。

 

  制作者: 富樫実

  設置場所: 京都府京都市東山区三条通大橋東入ル大橋町117
              京阪本線三条駅 改札階 京阪三 条北ビル前

 設置年:  1987年

大きさ: 1×1m,高さ約6m,12t

素材: 花崗岩